オランダ・ハーグの仲裁裁判所が中国による南シナ海の主張に対し国連海洋法条約違反という判決を出した。
このニュースについて考えたい。
中国は人工的に造成した島を領土と主張し、歴史的根拠を理由に領海を主張している。
前者においては当然無効であり、後者においても法的根拠は無いとされた。
そもそも中国がなぜこの海域での進出をするのか?
一つは経済(漁業)
2つめは海洋資源。
この二つは今朝の徳島新聞にも書いていたが肝心な部分が抜け落ちている。
3つめの軍事が最重要な問題。
埋め立てた島には、滑走路にレーダー施設、地対空ミサイルまで。
明らかに軍事拠点。
この海域を中国が実効支配すると日本のシーレーンに大きな影響が起こってしまうのは当然。
それと同時にアジアの安全保障に重大な危機が訪れること。
核ミサイルを搭載した潜水艦がこの広い海域を自由に航行出来ることを許してしまう事になる。
もはやアジアだけで無く、対米を考えた行動を中国は取っている。
今回の判決に中国は「海洋法条約から脱退する」とまで言って、まったく従う様子は見て取れない。
そんな中国に世界が一致し制裁できるのかと言えば一枚岩とはいかない。
台湾はフィリピンとの領海問題にからみ今回の裁判に横やり。
中国からの格安インフラ投資に尻尾を振る発展途上国。
AIIBでもイギリスをはじめ多くの国が賛同した。
中国からすれば、欧米の白人達がやってきた事を棚に上げ、自分達だけが、なぜ言われなければならないのかと言うことになる。
尖閣諸島を「革新的利益」と言い虎視眈々と狙ってる。
裁判所の判決に「ただの紙切れ」という国を相手に話し合う?
そんな事を真顔で言っている政治家やジャーナリスト。
現実に対し盲目ではいけない。
そして歴史を振り返る。
戦争は常に、経済と資源を争って起きている。